職場の快適性を向上させ生産性を高めるには
【はじめに】
従業員が快適に作業できるということが、生産性に強く影響するということがわかっているため、多くの企業はこの生物心理学を利用して従業員の健康促進、生産性の向上を図っています。植物の効果が如実に表れるのが職場なのです。多くの従業員が一般的に、経済的な状況や職業への順応に苦しんでいる今日、室内緑化のような効果的、持続可能な方法によって職場におけるストレスを除いてゆくことが望まれています。
【緑と室内気候、その効果】
オフィスの空気は快適でなければなりません。温度は快適に、乾燥していても、湿っぽい状態でもいけません。職場における植物の物理的、科学的作用は、非常に強く室内気候に影響します。植物はオフィス空気中の有害物質を除去し、ほこりによる負担を軽減し、二酸化炭素を吸収し、酸素を生み出すことにより、我々が呼吸に使う空気をきれいにします。葉の表面からは蒸散し、その水蒸気は空気中に放たれます。このように植物は自然な方法で空気湿度を調整し、オフィスに典型的な風邪、目の支障、疲労、頭痛を予防します。緑のパーティションとして、生き生きとしたデコレーションとして植物は素晴らしく、ここの空間を作り出し、忘れてはならないのは、魅力的な職場を演出することができるということです。さらに大規模オフィスにおいて、多くの従業員が共に働く場合には、騒音を軽減する効果も認められます。様々な国際的な研究結果によると、緑に目をやったり窓から自然をのぞむことで、ストレスによる緊張状態を数分以内に緩和できます。脈拍数や呼吸頻度は低くなり、筋肉の緊張は明らかに緩和されます。
【ストレスに対する効用】
技術的に測定可能な要素に加え、植物の感情的心理的な効果が研究によって認められました。「自然な環境」を提供してくれる緑化オフィスは、従業員の快適性、精神的調和、満足度に明らかに貢献し、結果的に生産性の向上につながります。緑化オフィスで働く従業員は、室内緑化の美的付加価値を高く評価しています。彼らにはストレスが少なく、職場で快適に過ごすことができ、心理的に安定しており、回復が早いのです。植物で飾られたオフィスはさわやかで、気分転換しやすく、集中しやすいととらえられます。
【経済的な効果】
持続的室内緑化は企業に、経済的メリットを提供してくれます。室内の緑は冬に室内温度を暖かく保ち、暖房にかかるコストを引き下げることが出来ます。年間を通じて緑は室内気候の調整を行い、エアコンの代わりをすることができます。対外的な宣伝効果も小さくありません。緑に投資する企業は社会的責任を果たしているという評価を受けることが出来ます。オランダ、ノルウェー、アメリカ、ドイツにおける研究では、集中的な緑化によって以下のようなメリットがあると明らかになりました。
・モチベーションの向上
・労働における満足度向上
・生産性のアップ
・欠勤時間の減少
・病欠率の減少
・不安定性の減少
【植栽のプランニング】
植栽計画は、建築家とグリーンプランナーが、建築計画のはじめから共に作業しています。このような活発なやりとりの中で、建築物と緑の融合を可能にし、快適空間を創造することの出来る建築家がうまれてきます。企画の下書き段階で、すでに、植栽の位置、植栽の種類が決められています。そうしてこそ植栽は長期間繁茂し、そのメリットを最大限に引き出しユーザーに提供することができます。
【緑を長く保つ為のヒント】
室内緑化成功への鍵は正しい植物種類の選択です。最も重要なのは光量、温度設定ですが、構造上のシチュエーションも考慮しなければなりません。また、水道管の組み込み等の水源確保も必要です。水やり、施肥などの定期的メンテナンスには時間がかかるため、メンテナンス契約をした専門家の手によって行われるべきです。こうすれば労働時間がとられることなく、植物の成長は保障されます。多くの花屋やガーデンセンターがこのようなメンテナンスを提供しており、適切な植物の選択にもアドバイスしてくれます。
植物を置くことによる効果測定について
【12%の業績アップ】
国際的な調査機関によれば、職場に植物を置く事により生産性が12%上がり職員の注意力が27%も増大したことが証明されています。さらに、植物を導入することにより従業員、顧客を問わず、その1人1人の福祉の向上に、目に見えるほど寄与しています。
【ストレスの低下に寄与】
UTS研究所(シドニー工科大学研究所)では室内に植物を置く事によって次のような結果が出たことが判明しました。即ち、職員の反抗心、怒り、心配事、精神的に混乱するような事等が30%~60%もの、かなりの減少結果がでており、またさらには生き生きとした感情、熱意の向上の結果が出ています。次の、その研究所のある職員の事務所に植物を置いたところ、彼らのマイナス思考の減少にかなりの効果がありました。逆に植物の置いていない部屋の職員は、マイナス思考が30%も増大しました。
—オフィスに1つ以上の植物を置いた場合の効果—
・不安 -37%
・怒り -44%
・うつ病 -58%
・疲労 -38%
・混乱 -30%
・マイナス思考 -65%
・ストレス -50%
—オフィスにまったく植物を置かなかった場合の効果—
・マイナス思考 +20~40%
【従業員の働く事の持続力を増大させます】
観葉植物を室内に置いた、美しい心地よい職場では、やる気の乏しい職員にやる気を起こさせます。
【職員の病欠を減らします】
植物を職場に置く事により、病欠の職員の数が減り、またコンピューターに従事する従業員の生産性が向上する事などの多くの海外からの報告があります。
【職場の環境度】
植物を置く事により、室内環境度(IEQ)が、ほとんどすべての要素で貢献している事が次の調査でわかります。
—室内環境基準 → 植物の職場への貢献度—
・空気の入れ換え効果 → 効果は増大=二酸化炭素が減少して酸素が増加
・室内の明るさ → 植物への光度が適切であれば、職員に対しても同様に適切である
・有害物質の減少 → 植物がそれを吸収する
・室内の光景 → 美的効果が促進して、植物のグリーンが静粛を増す
・室内の光景 → 美的効果が促進して、植物のグリーンが静粛を増す
・騒音対策 → 騒音を吸収又は緩衝材的な役割を果たす
・空気の汚れを減少 → すべての都市公害による空気の汚れを減少させる
・快適な室内温度 → 一般的に植物は人間の快適な温度帯にあわせる傾向があります。
【よりきれいな空気は、より健康的な空気であり、より明快な思考を導きます】
UTS(シドニー工科大学)における我々自身の研究を含め、国際的な研究を通して室内植物は、空気の汚れを減らすだけではなく、十分な光さえ与えれば室外より室内において、より高い二酸化炭素濃度を減少させることが実験で明確になっています。
-- 引用元 --
Plants for People
社団法人日本インドアグリーン協会